| 2002年 5月 20日 月曜日 |
『ABC AFRICA』 |
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イランの映画監督、キアロスタミのドキュメンタリ『ABC AFRICA』を見た。 ウガンダ。赤道の国、国土面積の15%が湖という緑野の国、長い内戦を経験し、いま蔓延するエイズとの戦いを進めている国。 この国で強い勢力をもつカトリック教会が「快楽のためにセックスは不善だ」「コンドームの使用は快楽のためのセックスをすすめる」「おとこもおんなも清らかな身体で結婚を迎えよう」と呼びかける。この聖なる教えがエイズを蔓延させる。 エイズのはびこる村の男は、こどもと老人ばかりだそうだ。20代から40代の若い夫たちがエイズでどんどん死んでいくのだという。これでは村自体が成り立たない。戦時中の日本の農村、現在の日本の過疎も村の情景がエイズによって生み出されている。 母親も死亡するから、エイズによる孤児が激増する。1991年の孤児は150万人、2002年には200万人になるという。ウガンダの女性たちは「UWESO」(ウガンダ孤児救済のための女性運動)の活動をとおしてこれらの孤児たちの成長を支援している。「ABC AFRICA」の主役はこのUWESOとウガンダの子供たちである。 村には電気は来ていない。だから、夜になれば真っ暗だ。「人生の半分は暗闇だ」という台詞が出てくる。電気がやってくるまではどこの国の農村も「人生の半分は暗闇」だったのだが、この作品の闇夜のシーンが印象的だった。計ったわけではないが5分間くらいの暗闇のシーンが続くのである。映画を見にきて何も写らない画面を長い間眺めるのは初めての体験だった。 この暗闇もまた、カトリックの教えとあいまってエイズのもう1つの温床になっているのだろうか、とのんきなことを考えたのだった。 それにしてもウガンダの子供たちの顔立ちの凛々しいこと。村の人々や子供たちの歌声、楽器の響きのすばらしいこと。 |
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