2002年 6月 16日 日曜日

教師用指導書の正直さ


 今日松山で開かれた教科書問題学習集会で、扶桑社版歴史教科書の教師用指導書に恐ろしい内容が報告された。

 たとえば、「アジア解放に対する日本の功績を、二つノートに書きなさい」という設問がある。期待されている答えは

  1. 有色人種が白色人種に勝てることを示したこと
  2. 日本人が東南アジアの人に戦争の仕方を教えたこと
の二つである。

 これは県民に知ってもらわなければならない、また県の教科書選定委員の緊張感のある選定作業を求めなければならないと思って、別の事例を取り上げてしたためたのが下の投書(400字)である。

 
加戸県知事が県政最大の課題と位置づけてきたのは景気対策や雇用政策ではなく、中 学校の歴史・公民教科書の採択問題である。来春から県下三校の中等学校が新設され るが、その子供たちに渡される教科書の選定作業が山場を迎えているという。

 教科書には教師用の指導書がついているが、文部省は指導書についてはチェックし ない。そこで指導書には編集者の狙いが正直に出る。

 問題になっている扶桑社版歴史教科書の指導書が示す授業展開例では設問「大東亜 戦争の目的はなんですか。ノートに書きなさい」にたいして「自存自衛とアジアを欧 米の支配から解放し、大東亜共栄圏を建設すること」と答えることを求めている。

 こんな認識をする日本人はその独善性ゆえに将来近隣諸国の人々から孤立するであ ろう。

 教科書採択問題が県政最大の課題であるはずはないが、教科書選定委員にとって今 回の選定は人生最大の決断となるのは確かである。自分の頭脳で熟慮してもらいた い。